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喉が詰まった感じがする…「ヒステリー球(咽喉頭異常感症)」

びる

ヒステリー球(咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう))とは、咽喉頭部や食道の狭窄感、・異物感・不快感があるにも関わらず、検査値の異常や病変がみられないものをいいます。

耳鼻科領域では、咽喉頭異常感症と呼ばれていますが、内科領域ではヒステリー球あるいはヒステリー球症候群と呼ばれています。

東洋医学では、喉に梅の種が詰まったような様子を指す「梅核気(ばいかくき)」という言葉がありますが、同じ意味と捉えてよいと思います。

 

ちなみに、ヒステリーという言葉自体には癇癪を起こしたり、自分勝手なことをわめき散らすといったイメージがありますが、実はヒステリーの本来の意味はそのようなことではなく、身体的な異常がないにも関わらず手や足が動かせない・声が出ない・痛みを感じるなどの意味があるそうです。

風邪を引いたわけでもないのに喉が痛い・しかも痛いだけではなくきゅっと塞がるような感覚や何かが詰まっているように感じるため、食事をすると食べた物が喉に引っ掛るのではないかと言った恐怖心が出てしまうケースもあります。

 

ヒステリー球になる原因はストレスと言われています。

過度のストレスが掛かると、自律神経に乱れが生じ体に様々な弊害が現れることは何度もお伝えしましたが、ヒステリー球は自律神経の中の交感神経が過剰に働きすぎるために起こります。

自律神経は、人が活動的に動くための交感神経とリラックスを促す副交感神経に分かれていますが、この交感神経と副交感神経のスイッチがストレスなどによって上手く切り替わらなくなると、あらゆる支障をきたしてしまい、ヒステリー球(咽喉頭異常感症)もそのような機序で起こります。

 

ヒステリー球は交感神経の過剰な働きによってなりますが、交感神経が働きすぎると、喉の神経が誤作動を起こし狭窄感や息苦しさを感じさせます。

また実際に、咽頭を収縮させる筋肉が緊張し喉が狭窄することで喉の内面同士が触れ合い、それが異物と感じてしまうこともあるようです。

 

治療法として抗不安薬や抗うつ剤の服用もありますが、まずは日常生活の改善が必要になってきます。

十分で質の良い睡眠・適度な運動・リラックス出来る時間を取る・あとはヒステリー球に関していうとカラオケなどで声を出すことも効果的と言われています。

いずれにせよ、過度なストレスの継続は今回のヒステリー球だけではなく、全身に様々な不調をきたします。

 

私が診ている患者様もほとんどの方が強いストレスを抱えています。

お話をうかがい、治療をしたあとは「身体の力がすっと抜けたようだ」とおっしゃる方が多く、それだけ日常生活でストレスがあるのだと思います。

リラックス法も知っていただきたく、鍼灸治療の後は一人ひとりに合う養生法もお伝えしています。
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はり・きゅう
ルーチェ鍼灸院

広島市中区紙屋町1-4-3 エフケイビル403
Phone:082-545-9588
URL: http://www.luce-acp.com/
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自律神経失調症・婦人科
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【ホルモン】月経周期と心身の変化

ばらんす

月経のリズムは、主に「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」という2つの女性ホルモンの分泌で生まれます。

一般的に月経周期は、約4週間(28~30日)を1サイクルとし、生理が始まってからおよそ14日目に「排卵」が起こります。

こうしたホルモンの影響によって、以下のような4つのリズムで変化していきます。

①月経中(低温期前半)

②排卵前の週(低温期後半)

―排卵―

③排卵後の週(高温期前半)

④月経前の週(高温期後半)

―月経開始―

①・・・

さて、今回は月経周期とともに変化する女性の心と身体の状態をお伝えします。

①月経中
(体の状態)
・腹痛・腰痛・頭痛・吐き気・倦怠感など、さまざまな不調を感じやすく、むくみも起こりやすい
・生理による出血によって貧血気味になる
・体の抵抗力が落ちたり、アレルギー症状がでやすくなる
・体温を上げる黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が減少し、体温が下がり体が冷え、血行が悪くなる

(心の状態)
・月経痛などもあって、月経が始まって数日は、気分が落ち込みやすい
・普段より神経質になりがちで、嗅覚(におい)が敏感になる
・月経の終わり頃は、卵胞ホルモン(エストロゲン)が徐々に分泌され、気持ちが上向きになり元気が出てくる

(お肌の状態)
・吹き出物や肌荒れが治りにくい
・敏感肌になり、かぶれや湿疹が多くなりがち
・はりが失われ、くすみ・くまが出やすい

貧血を感じたり体が冷えやすいこの時期は、 たんぱく質や鉄分・カルシウムを多めに摂取するよう心がけたいものです。
アーモンドや松の実などビタミンEを多く含むナッツ類は血流を促し、生理痛の原因となるうっ血を解消します。また、ニラは体を温め生理痛を緩和する効果があります。
また、月経周期は、月経のはじまりの日から、翌月の月経の前日までが1サイクルです。基礎体温をつけるならこの時期から始めましょう。

②排卵前の週
(体の状態)
・女性らしさにつながる卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、4つのリズムの中で一番体調が良いと感じる時期
・むくみも取れて、体の動きも軽快になる(ダイエットの効果を感じやすい)
・自律神経のバランスが良好に向かう

(心の状態)
・気分が明るく考え方も前向きになり、新しいことへと挑戦したくなる
・精神的に安定し心身ともにバランスがとれ、自信がみなぎる時
・4つのリズムの中で最も性欲が高まる時期

(お肌の状態)
・卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響で血行が良くなり、肌の調子は最も良い
・肌にハリとつやが出て、化粧のりが良くなる
・くすみがとれ、シミ・そばかすが目立ちにくくなる

大切な決断や冷静な判断は精神が安定しているこの時期にしましょう。
心も体も安定している時期だからこそ、何が必要で何が必要ではないか等、落ち着いて考えることに適しています。
新しいファンデーションや新色の口紅などにチャレンジしたい場合は、お肌の調子が最も良いこの時期をおすすめします。

③排卵後の週
(体の状態)
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌の増加に伴い、子宮内膜が厚くなるため下腹部に不快感や違和感を感じることがある
・むくみ・便秘・肩こり・腰痛などが起きやすくなる
・脂肪分が燃焼されにくい時期でもある

(心の状態)
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で交感神経が優位になり、気分が高揚し過ぎることもある
・元気になったり急に落ち込んだりと、感情の起伏が激しく、人格に二面性がでることもある

(お肌の状態)
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で皮脂の分泌が盛んになり、この時期に不摂生をすると、月経前の週にニキビや吹き出物などのトラブルが起こりやすくなる
・規則正しい生活のもとではさほど肌トラブルはなく、肌に抵抗力がついて自然な保湿につながる

感情の起伏が激しい不安定なこの時期は、判断ミスもしやすく、仕事の効率も低下しがちです。「今はこういう時期なんだ」と割り切って、淡々と取り組みましょう。
黄体ホルモン(プロゲステロン)により、脂肪分が燃焼されにくく食べたものがそのまま体につきやすくなります。 くれぐれも、脂肪分・糖分の摂りすぎには注意してください。

④月経前の週
(体の状態)
・卵胞ホルモン(エストロゲン)・黄体ホルモン(プロゲステロン)共に減少し、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響が一番強く表れる時期
・体内の水分の排泄が悪くなり、むくみや便秘になりやすい
・乳房のはりや痛み・おなかの痛み・肩こりなど、月経前のさまざまな不調が多くあらわれる
・眠気が増したり、逆に眠れないこともある

(心の状態)
・ホルモンバランスが急に変動することにより、自律神経のバランスが乱れてイライラや不安が募り、怒りっぽくなる・攻撃的になる・やる気が出ない・人と会いたくないなど憂鬱な心の状態になりやすい
・心の不安定さを落ちつけようと、過食に陥ることもある

(お肌の状態)
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で皮脂分泌が高まり、ニキビや肌荒れなどトラブルが起こりやすくなる
・肌を黒くするメラニン色素が沈着しやすい時なので、シミやソバカスができやすい
・血行が悪くなり、くま・くすみが目立ちやすくなる

この時期から月経の始まる時期にかけて、無性に甘いものが欲しくなります。
これは、情緒安定を求めて脳内に糖質を増やそうとするためです。
日頃、糖分の摂りすぎに注意していても、この時期には甘い物の誘惑に負けても良いことにしましょう。自然の甘みが豊富なドライフルーツなどおすすめです。

今、自分がどの時期にいるのかが判っていれば、心身のケアの方法が見つかったり、何かの予定を決めるときにも役にたちます。是非参考にしてみてください。

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【DLPFC】慢性腰痛と脳の関係

じかん

ギックリ腰は、ドイツで“魔女の一撃(hexenschuss)”などと呼ばれています。何の前触れもなく、突然痛みに襲われることをこのように言ったそうです。

ギックリ腰自体は、安静にしていれば激しい痛みはなくなります。

ところが、腰痛になった人の中には三ヶ月以上経っても痛みが残る人がいます。
痛みが慢性的になってしまっている状態・三ヶ月以上腰の痛みがある場合を慢性腰痛といいます。
そして、慢性腰痛に苦しんでいる人の中には、レントゲン写真やMRIなどの画像診断で何の異常も見られない場合があり、その割合は実に80%以上ともいわれています。

画像診断では完治しているはずなのに、痛みで苦しんでいるという、この謎の慢性痛が最近になってようやく原因が判ってきました。

脳の中に、DLPFCと呼ばれる部位があります。
DLPFCとは”背外側前頭前野(Dorsolateral prefrontal cortex)”の略語です。

腰痛に悩まされている人は、このDLPFCの体積が減少していることが判ってきました。そのために、痛みのある人のDLPFCの活動量は、痛みのない人の半分程度にまで落ちています。
痛みが激しかったり、長く痛みが続いている人ほど、DLPFCの活動が落ちています。

そもそも、私たちは痛みをどのように感知しているのでしょうか?

筋肉や骨が受け取った刺激は、神経を辿って脳に入ります。そしてその刺激は神経を興奮させます。このとき形成された神経ネットワークが、痛みの神経回路となるのです。
しかし、やっかいなことに、筋肉や骨から刺激が届かなくなっても、痛みの神経回路は残っています。これが前述の「画像では完治しているのに痛みが続いている」状態です。
DLPFCは、興奮している痛みの神経回路を鎮める働きをすると考えられていますが、その機能が落ちてしまうので、慢性腰痛に陥ってしまうのです。

では、なぜDLPFCの活動が低下してしまうのでしょうか?
これには、心理状態が深く関わっていて、「また腰痛に襲われてしまうのではないか」という強い恐怖心と、それによるストレスがDLPFCを萎縮させているといわれています。この恐怖心を克服できれば腰痛が改善できるとして、近年そのような治療が注目されています。

治療は大きく二つあります。

1つ目は、腰痛の正しい知識を身に付けることです。
正しい知識を得て、痛みが鎮まることを完全に理解できれば、DLPFCの活動量が増え、痛みに対する恐怖心がなくなってきます。
そのために、専門家は腰痛のメカニズムや治療法を、きちんと説明していきます。
これは、脳の“認知機能”の治療になります。

2つ目は、体を動かすことです。
痛みを怖れて体を動かせない心理状態を克服していきます。
はじめは、体を後ろに軽く反らすだけ良く、この段階で痛みや痺れが誘発されなければ、ほぼ問題ありません。
体を反らすことを繰り返すうちに、痛みが出る恐怖心を克服できるようになります。
つまり、体を反らすという行動によって恐怖心を解消することになります。

上記の2つの治療を組み合わせた治療法があり、「認知行動療法」と呼ばれています。
認知行動療法は、精神科領域において行われることが多かった治療法ですが、慢性腰痛に対する治療では、個人個人のレベルに合わせて恐怖心の克服していき、運動療法によるストレッチ等を行っていきます。
この治療法は、海外では多く行われていますが、現段階で日本では健康保険の適用外になるため、行われている施設はまだまだ少ないのが現状です。

さて、私が行っている鍼灸治療の中に「慢性痛に対するアプローチ法」というものがあり、そこで使用しているある経穴(ツボ)が、まさにこのDLPFCの部位に向けてのアプローチで、ここを刺激することによりDLPFCの活性化に繋げています。
私が専門で行っている、心の不調(うつ状態など)の治療においても、やはりこのDLPFCは常に意識しています。

最後に、腰痛になった場合に体を動かさないでいると関節が固まったり血液の流れが滞ってしまうので、体にとってあまり良くありません。
ギックリ腰などの腰痛になったら、初期の急激な痛みが引くまでは安静にし、専門家と相談しながら少しずつ体を動かしていくのが良いでしょう。

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